プロジェクトレポート Project Report Vol.4
ICT
ICT
常に技術革新が進み、数年で大きな変化を遂げるICTの世界。
あらゆる産業や人々の暮らしの基盤として、拡大を続けるビジネスフィールドで、
ICT事業本部は変化の先を読み、その発展に寄与していく。
Outline ▶ ICT技術の普及拡大を担う
情報通信産業は99.1兆円の市場規模※を誇り、全産業の9.8%を占める日本最大の産業。通信キャリアや機器メーカー、ソフトウェア会社、情報サービス会社など、多様なプレイヤーが事業を営む。この分野においてICT技術の普及拡大を担う専門部がICT事業本部だ。中でも、石井昭洋が所属するIT・メディア部は、通信・メディア業界向けの案件を手がける。石井は「日進月歩で進化する、とにかく流れの早い業界だと思っています。今日当たり前に利用されるクラウドサービスを例に見ても、ほんの数年前にはまだあまり認知が進んでいなかった仕組みです」と認識を話す。石井が主に担当するのが、メーカーやSIerなどのパートナー企業との提携案件だ。それらの企業が提供するモノ・サービスに、JAMLのファイナンス機能・サービス機能を組み合わせることで、提案方法の幅を広げ、ユーザー企業が導入しやすくなることを目指す。例えばある企業で数千台のPCが必要になったとき、総額1億円を一括払いで購入するのではなく、多様な方法を選択できるのは、背後にリース会社の存在があってこそ。「単純なリースに限らず、JAMLのファイナンス機能とサービス機能をフル活用し、新しいスキームを創出することで、パートナー企業、ユーザー企業それぞれのニーズに合った提案を心がけています。」と石井は語る。
※2018年の名目国内生産額
Progress ▶ サブスクリプションという新たな形態
近年の大きな潮流のひとつに、サブスクリプションサービスの台頭がある。今日一般化した動画や雑誌の定額制サービスと同じように、IT機器も定額料金で一定期間のサービスを保証する形が、ユーザー企業から選ばれてきている。「PCを自社の設備として購入するのではなく、『PC利用料』として月額を支払うようなイメージです。多くの場合、そこに機器のセットアップや故障時の代替品の提供、保守などのサービスも含まれます」と石井。従来型リースとの最大の違いが会計処理の方法だ。リース料はバランスシート(貸借対照表)への計上が必要なのに対し、サブスクリプションの利用料であればそれが不要となる。ユーザー企業にとってメリットの大きい仕組みだが、契約条件については難しい調整を求められることも。石井は「ユーザー企業はできれば短期更新の月額利用としたいのに対し、当社としては回収リスクを避けるために長期契約が前提となります。立場の異なる関係者との難しい交渉を乗り越え、ベストなサービスを世の中に発信できた時にとても達成感を感じます」と話す。
Future ▶ 企業のDXを支える
DX(デジタルトランスフォーメーション)の波が押し寄せる中、ICT活用による経営革新は今後多くの企業にとって避けられない。それを支えるサプライヤー側の設備投資の需要も旺盛だ。「クラウド事業者のサーバーやストレージへの投資は続いていますし、今後5G(第5世代移動通信システム)の普及に向けても大きな動きが起きてきます。時代の変化をチャンスと捉え、そこに当社としてどう関わり、ビジネスを創出していくかが問われています」と石井の目は将来を見る。ICT事業本部はJAMLの中でも特に、新規チャレンジを重視する気風が強いと石井は感じている。スタートアップ企業への出資に積極的に取り組むのもその表れだ。2018年に創設した社内ベンチャーキャピタル・ファンドにおいても、ICT事業本部の取り扱い事例が最多となる。機動性の高いスタートアップ企業を含め、業界の多様なプレイヤーとのパートナーシップを拡大し、社会の期待に応える新たなソリューションを生み出していく。ICTの発展を通し、豊かな社会基盤の構築を支えていくため、JAMLらしさを活かした挑戦は続いている。
Kishi’s Comment
現在、私は「通信キャリアとグループ会社向けの各種ファイナンス」「全社に展開可能なDX商材の発掘」をメインに営業活動に取り組んでいます。変化の激しい現代社会で、その変化の主な要因ともいえるIT分野にビジネスで直接関われるのは非常にエキサイティングです。金融知識とともにIT知識を積極的に身につけ、従来型リースの枠を超えてお客様によりよいサービスを提供していけるよう、日々努力しています。自分の発掘した新しいモノやコトがJAMLのファイナンスによって社会に普及し、人々の生活を豊かに変えていくことができる、それがこの仕事に携わる一番のやりがいだと思っています。
岸 千尋
IT・メディア部
2019年入社
※取材は2020年10月時点の内容です
Ishii’s Comment
変化が著しい業界だけに、新しい製品・サービスについてはアンテナを張って情報収集し、そこに対して当社としてどのような機能を提供できるかを常に考えています。パートナー企業とユーザー企業双方の期待に応えていくため、今までにない契約の仕組みが求められるなど、難度の高い案件も少なくありません。社内の法務部や経理部、審査部とも密に連携し、JAMLとして新たなビジネススキームを確立できたときの達成感は大きいです。ICTは今やあらゆる産業や暮らしの隅々にまで入り込んでいて、自分の仕事の成果が直接・間接的にそこに反映されていく手応えを感じています。
石井 昭洋
IT・メディア部
2011年入社