JAML Academy 学べるリース Vol.1

リースビジネスをイメージする

Outline

多くの企業や組織の経営課題解決に用いられ、社会には不可欠なリースビジネス。
まずは「リース」とは何かを知り、その基本を学んでみましょう。

リースの仕組み

リースとは「企業が設備投資をする手段」の1つ。お客様が必要とする設備や機器を、リース会社がお客様に代わってサプライヤー等から購入し、お客様へお貸しするというのが基本的な仕組みです。①対象となるモノを使うお客様(ユーザー)、②そのモノを作る・売る会社(サプライヤー)、③リース会社の3者間で行われます。リースの対象となるモノは、産業・工作機械といった機械類や、コンピュータ、通信機器、医療・商業設備などの設備類、無形のソフトウェアまで、あらゆる分野にわたっています。

リースの相関図

Check Point

リースを活用することで、設備導入時に多額の資金が不要、事務管理の省力化が図れる、環境関連法制に適正に対応できる、コスト把握が容易になる等、お客様にとって多くのメリットが発生します。また、メーカー・販売会社にとっても、販売の促進効果がある、代金の早期回収や代金の未収リスクのヘッジができるなど、様々な利点があります。

リースの種類

リースには様々な種類があり、対象となる設備や機器の賃貸借総額、契約期間、解約条件等によって違いが出てきます。会計的な観点からは、大きく「ファイナンスリース」、「オペレーティングリース」の2つに分けられますが、ここでは、代表的なリースの特徴から3つを紹介します。

ファイナンスリース

「ファイナンスリース」とは、お客様が希望する物件をリース会社が購入し、お客様にその物件を一定期間賃貸するというもので、一般的にリースというとファイナンスリースを指します。物件の代金、税金、保険料などはリース料としてお客様が実質負担(フルペイアウト)し、原則として契約途中での解約はできません。リースを導入することで資金にゆとりが生まれると共に、細かな手続きはリース会社で行うため、事務処理の軽減を図ることができます。

オペレーティングリース

ファイナンスリース以外の取引を「オペレーティングリース」といいます。具体的には、フルペイアウトでない・中途解約が可能、という特徴のうち、いずれかもしくは両方に該当するリースを指します。建設機械や自動車など、リース終了時に中古としての価値が見込める物件について、予めその中古としての価値(=残存価値)を差し引くことで、月々のリース料を低く抑えることができます。中古品市場の動向やモノの価値の見極めといった、リース会社の知見やノウハウが重要となります。

メンテナンスリース

ファイナンスリースやオペレーティングリースに、リース物件の保守、管理などのサービスを付加したリース契約を「メンテナンスリース」といいます。例えば自動車を所有すると、定期点検や車検、部品交換などのさまざまな管理が必要となりますが、メンテナンスリースではこうした管理をリース会社が代行するため、お客様の手間が大幅に削減できます。サービス機能に着目したリースの分類の1つであり、特に自動車リースで活用されています。

JAML Member’s View

経理部ではステークホルダーのための適正な決算報告といった「財務会計」、「経営を管理する」という役割に基づき経営陣に的確な経営判断を提供する「管理会計」に加え、税務・会計面でのアドバイザーとして営業部門と連携も強めています。財・サービスの流れ(交換取引)のあるところにはファイナンス(リース・賃貸取引)・ニーズが存在し、企業のファイナンス・ニーズは多様化しています。その中で、当社はリースの領域に縛られず、JAMLでなければできない、あるいは金融機関にはない付加価値の高い金融サービスを提供しており、経理部ではそのサポートも担っています。

原田晃兵

経理部/グループ営業経理室
2020年入社