プロジェクトレポート Project Report Vol.1

モビリティビジネス

モビリティビジネス

ITで、ヒトとモノの移動をより便利に、より効率よく。
JAMLが次世代モビリティサービス分野へ進出。
複合的なファイナンス機能を柔軟に発揮し、マーケットを成長に導く。

Outline ▶ 新分野をウォッチし機動的に対応する専門部署、始動

モビリティとはヒトとモノの移動に関連する分野を指し、交通や物流などの領域が関わっている。近年、ここにもIT化の波が押し寄せており、IoTやAIを活用した新型モビリティツールも続々と登場。ベンチャー企業を中心とする新規プレイヤーの登場や、異業種の参入も国内外で活発化している。JAMLはIT技術を取り込みながら進化する次世代型モビリティを新たな事業領域と見定め、その可能性と将来性を精査するタスクフォースを経て、専門部署「モビリティソリューション部」を2020年1月に創設した。「次世代型モビリティの市場規模はまだ明確ではなく、どの企業がコアプレイヤーの座を獲得するかも読めない状況です。自動車産業ではCASEといった業界の未来を大きく左右するトレンドが起こり、他方では既存のスタイルにとらわれない新たなモビリティサービスも生まれている。当社には自動車や物流に携わる部署もありますが、成長期を迎えつつあるこの分野をきめ細かにウォッチし事業機会を模索して機動的に対応できるよう、早期に専任の営業部署を立ち上げる必要があると考えました」タスクフォース実働部隊の中心人物として経営陣に上申し、新部署創設時から主査を担う秋本輝は言う。単なるリースにとどまらず、JAMLの持ち味である複合的なファイナンス機能を発揮して、次世代型モビリティやそれを活用したサービスを世の中に普及させ、社会の発展に貢献する。それがモビリティソリューション部のミッションである。

※Connected(コネクティッド化)・Autonomous(自動化)・Shared(シェア化)・Electric(電動化)

Progress ▶ 姿勢は“伴走型”。オーダーメイドでスキームを企画

芽吹いて間もないこの分野において、先行事例から導き出されたレギュラーメニューというものはまだ存在しない。どのようなニーズが潜在しているか、ビジネスはどのように発展していくか、何がアセットとして位置付けられJAMLはどんな役割を果たせるかを、案件ごとに、徹底的に考え抜く。そして描いたビジョンに基づき、オーダーメイド的にファイナンススキームをプランニングしていく。取引先を見る際にもモビリティソリューション部独自の視点が必要になる、と秋本は言う。「通常はその事業者の経営状況や実績などを検討材料にする場合が多いですが、当部はベンチャー企業が取引先候補であるケースもあり、過去の実績ばかりを重視していては的確な判断ができません。見るべきはその企業の実力や可能性、そしてJAMLの機能でそれらを増幅させられるか、ということ。一緒に未来を見つめて伴走する、その姿勢を大切にしています」次世代型モビリティ分野において、どの事業者が今後成長を遂げるかはわからない。だからこそ、“見守り”や“後押し”ではなく、意志と視線を1つに“ともに走る”マインドで、信頼するパートナー企業を、そしてマーケット自体を成長へと導く。さらには、そこから浮かび上がるファイナンスニーズを取り込んで部署の成長も実現していく。JAMLの新たなビジネススタイルがここで形づくられている。

Future ▶ 次世代型モビリティ関連事業を当社の柱の1つに

モビリティソリューション部の始動と時を同じくして、新型コロナウイルス感染症が世界を襲った。奇しくもこれが次世代型モビリティの進展にドライブをかけることになった。電車など大量輸送型の移動手段が見直され、マイカーなどのパーソナルモビリティへの注目度がアップ。Eコマースの取引量が増加し、物流需要も拡大した。製造や制度面の課題などにより今一つ進まずにいた次世代型モビリティを活用したサービスが、実用や導入に向けて一挙に動き出した。「当部もこの7月、IT系パートナー企業と合弁会社を設立し、通信デバイスを搭載した冷凍冷蔵機能付車両のファイナンスプログラムを独自に企画し、配送事業者にリースする事業をスタート。急激に需要が増加しているラストワンマイル配送(物流拠点から最終ユーザーへの配送)において、高品質な食の物流を実現します。より利便性を高めるため、GPSを利用したオンデマンド配送機能の動向にも注目しています」実りつつある成果を話題にする時、秋本の表情はひときわ輝く。「現在の追い風を活かしながら、当部で十分な収益が上がる状態に少しでも早くもっていくことが当座の目標。将来的には、次世代型モビリティに関する事業をJAMLの柱の1つへと育て上げたいですね」その一方で、利益だけにとらわれずにこのビジネスに向き合う必要がある、と彼は付け加える。「次世代型モビリティは、高齢化によるドライバー人口の減少や地方交通インフラの維持など、ヒトとモノの移動に関する社会課題を解決する可能性を有しています。ビジネスとしての収益性を念頭に置きながらも、“この事業は多くの人の役に立てるか、そして持続可能な社会の創造に貢献できるか”という視点も忘れずに持ち続けたいと考えています」

Akimoto’s Comment

2016年より約2年間、米国三井物産に出向しており、現地でモビリティ分野が変革期を迎える様子を目の当たりにして、ここにJAML躍進の契機があるのではないかと感じていました。帰国後、タスクフォースで経営陣に上申したところ、異例のスピードで新部署が創設され、自分が抱いていた期待や意気込みを会社と共有できたことをうれしく思いました。実際に活動がスタートすると当社として前例のないビジネスも多く、真っ白な地図を手に宝探しをしているような感覚を抱くこともあります。しかし、だからこそ日々新たな発見がある。また、自分が懸命に考えて描いたビジョンで人や組織を動かしている手応えも、この部ならではの醍醐味です。従来型のリースビジネスに固執せず、事業者の成長支援とJAMLファイナンス機会の創出を両立させながら、この新分野で当社のプレゼンスを高めることを目標としています。

秋本 輝

秋本 輝

モビリティ
ソリューション部
2008年入社

※取材は2020年10月時点の内容です