プロジェクトレポート Project Report Vol.3

建物・不動産

建物・不動産

JAMLグループの不動産事業は、今やリースにとどまらない。
「金融×不動産」を持ち味に、建物の企画から土地の取得、建設、完成後の運用まで
一貫してリードし、社会と経済に活力を呼び込む。

Outline ▶ 事業主として不動産開発に携わる

不動産業界には、不動産の開発や賃貸による運用、売買・賃貸借の仲介など多種多様なビジネスが存在する。近年は不動産と金融の融合(証券化)も進み、不動産マーケットは非常に複雑化・高度化した状態にある。そうした環境の中、JAMLは戦略的グループ会社のJA三井リース建物(株)(以下、JAMLT)と連携し、金融分野で培った企画力と豊富な資金力、JAグループ・三井グループにおける幅広いネットワークを活用して、リースやファイナンスの域にとらわれない、付加価値の高いサービスやソリューションを提供している。リース会社として早くから不動産分野に進出してきたJAMLグループは「建物リース(まるごとリース)」を基本スキームに存在感を発揮してきた。これは、お客様が利用したい工場や倉庫、店舗などの不動産をJAMLグループが所有しリースでご利用いただくことで、資金ニーズにお応えしたり資産のオフバランス化(会計上資産・負債に計上しないこと)をサポートする商材である。一方で、不動産ニーズは多様化しており、更なる領域拡大に向けてJAMLグループが特に力を入れているのが、不動産開発を起点とするビジネスである。「当社グループが中心となって不動産事業を企画して建設し、完成した建物の賃貸や卸売、売却を行います。自ら不動産を開発することで、お客様の多様なニーズに柔軟にお応えすることが可能となります。対象となる不動産も、商業施設から医療・教育関連施設、住宅から物流施設まで多岐にわたります」と語るのは、入社以来JAMLTで不動産ビジネスに携わる加倉井美里。新宿エリアのホテル開発プロジェクトがクローズしたばかりである。

Progress ▶ 「資金提供&不動産開発」という課題解決策を取引先へ

このプロジェクトは、数年後にREITの立ち上げを計画している不動産投資会社から相談を受け、資金提供と不動産開発を通じてJAMLグループがプロジェクトに参画することとなった。コンセプトは「首都圏の各主要拠点へのアクセスが良い新宿で、都心ならではの夜景と本場の温泉を堪能できるホテル」。都内で観光やショッピングを満喫した後、夜景を味わいながら温泉で心身を癒す。そうした宿泊施設は、インバウンド客はもちろん国内観光客にとっても魅力的なスポットになる、という着眼からスタートした。マーケティングリサーチを経て用地が取得され、いよいよホテル建設が着工。加倉井はこのタイミングでプロジェクトに加わった。設計会社や建設会社など、関連会社を統率するデベロッパー的な役割も主要な任務である。加倉井は現場に通って進捗状況を確認・管理し、JAMLグループがこれまで培ってきたホテル開発ノウハウを基に、複数の事業関係者間の調整を行い、PJを推進した。「時に先輩に相談しつつ、建物の仕様や内装について意志決定も行った。プロジェクトを通じて最も苦労したのは契約に関する業務」と彼女は苦笑する。「当たり前の話ですが、プロジェクトに関わったすべての企業と契約を結ばなければなりません。それぞれについて必要な項目を徹底的に洗い出して整理し、状況に応じて交渉に応じるものと譲れない項目を踏まえながら契約書をまとめるのが大変でした。金融や不動産はもちろん法律や会計などについても高度な知識が不可欠で必死に勉強しましたし、先輩やグループの関連部署にも力を貸してもらいました」

Future ▶ 数年後を見つめ、時代の変化に応える建物をカタチに

ホテルは2019年5月にグランドオープン。ホテルを中心に人々が行き交い、エリアに新たな活気が吹き込まれる様子を加倉井は感慨深く見守っていた。オペレーションも安定してきた2020年3月、不動産投資会社にホテルを譲渡し、彼女が全力投球したプロジェクトは無事に終了。案件組成から3年以上もの月日が経っていた。「このように、不動産事業におけるプロジェクトは数年がかりになるものも少なくなく、その期間中、多くの事業関係者の考えや想いを1つにまとめていく大変さがありますし、市場が変動するリスクに備える必要もあります。多方面にアンテナを張り巡らし次の展開を予測して事前に手を打っておく、そんな慎重さも欠かせません」そう語る加倉井は、2020年に世界を席巻した新型コロナウイルス感染症の影響を思い浮かべていたのかもしれない。インバウンド需要は大きな打撃を受け、「開発ラッシュ」とまで言われたホテルや観光施設建設も一時、頭打ちとなった。しかし、作用があれば反作用もあるのが不動産事業の興味深さである。ステイホームによるEコマースの伸長により、今度は物流施設の開発に弾みがついた。「時代がどのような状況にあっても、このビジネスは社会に求められる」と感じたと、加倉井は言う。便利で快適、賑わいのある街と暮らしを実現するために、今後、どのような不動産アセットが求められていくか、その開発や運用にどう貢献できるか。JAMLグループのあくなき探求と挑戦は続く。

Kakurai’s Comment

ファイナンス面だけでなく、建物の企画から土地の仕入れ、建設のマネジメント、完成後の運用まで幅広く不動産ビジネスに携わることができる点がJAMLグループの不動産事業の面白さ。今回のプロジェクトでその流れを一通り押さえることができたので、この経験を糧に、今後はさらにスピード感をもって、収益性の高い不動産開発を実現したいです。今、興味を抱いているのは保育所や学生寮など、次世代を育む施設。スマートビルに象徴されるように、不動産への採用が急速に進んでいるITについても注目しており、「建物×学び×IT」のコンセプトで不動産開発を構想中。仕事を通じて、社会と経済を元気にすることに少しでも役立てれば、と考えています。

加倉井 美里

加倉井 美里

JA三井リース建物
営業第二部
2018年入社

※取材は2020年10月時点の内容です